農園作業のちょっと切ない話

農園作業のちょっと切ない話

この時期の農園作業は気候や実りのペースとの戦いです。

たわわに実った木を前に「摘むぞ!」と意気込み、木への感謝を伴いながら従者になった気分で作業します。

正直、摘んでも摘んでもたくさんあるのでだんだんと疲れてくることもありますが、目の前の木をさっぱりとさせていくのは集中しながらもノリノリで楽しいものです。

 

…ですが。

ときどきやらかすのです。

地面に置いたカゴに取り付けられた肩掛け用の紐に、足を引っ掛けカゴがすってんころりん。中に入れた実がバラバラバラバラ…。

無言で作業していた農園に思わず「あ゛っ!!!!」と響く声。

 

不思議なもので、実を摘んでいる時は摘んでも摘んでもカゴがいっぱいになる感覚がないのに、地面に転がり出た実はやたらたくさんに見えるものです。

せ、切ない…。

一生懸命拾うものの、草をかき分けながら拾い上げるのもなかなか一苦労です。

木から実を摘む作業の方がよっぽど早いけど、落とした実を無駄にはできません。

不思議なもので、一生懸命拾ったたくさんの実は、全部を入れたはずでもカゴに入ると少量に見えるのです。

なんだろう。カゴに化かされている気分です。

でもこれが、いざ実を洗って加工する段階になると「思っていたよりもたくさん取れたなぁ」と思えるのだから、きっと適切な場所でカゴから実を取り出すと、とってもいいカゴに思えてくるのです。

そう。地面に撒いてしまわなければいいのです。

カゴのせいにせず、本当に気をつけようと反省するちょっとおマヌケな出来事でした。

 

 

 

 

 

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