「ブルーベリーは目にいい」という話を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
これは、第二次世界大戦中のイギリス人パイロットが、日常的にブルーベリージャムを食べており、夜間飛行時もはっきりと物が見えたという話をきっかけに研究が始まったことによるものだそう。
この話で大事なのは「日常的に摂取していたこと」と「夜間飛行時」という部分。
網膜に存在するロドプシンは主に暗闇で物体を見るために働く物質で、光を受け分解された後、再合成され、また光を受けて…といった化学反応を繰り返しますが、ブルーベリーに含まれる「アントシアニン」色素によってこの再合成が補助される、というのが原理のようです。
そして、このアントシアニンは長く体内に蓄積されることはないため、日常的に摂取することが必要なようです。
さて、こうなるとすごいのは「ブルーベリー」ではなく「アントシアニン」ということになりますが、他にもブルーベリーの摂取による効果を調べる実験がいくつか行われているようです。
心血管疾患、脂肪改善、認知機能、糖尿病予防、白内障…。
どの実験も条件が異なるため一律には言えませんが、1日あたり150gや200gなど、それなりの量を習慣的に摂ることを想定しているようです。
また、実験結果にばらつきがあるようで「効果がある」「改善できる」と断言するにはまだまだ研究を要するようです。
ブルーベリーに含まれる他の成分を見てみると、
・ビタミンA
・ビタミンC
・ビタミンE
・食物繊維
・亜鉛
・マンガン
・βカロテン
など、確かに体に良く、抗酸化作用のある成分を多く持っています。それゆえ「スーパーフード」とも言われているようです。
特にアントシアニンについては複数の種類があることから、ブルーベリー単体から多くの効能を期待するというよりも、積極的にアントシアニンを摂取するための一つの方法としてブルーベリーをある一定量を摂取すると考えた方が良さそうですね。
ですが、ブルーベリーは優れた栄養素を持つことから、積極的な摂取は悪いことではなさそうです。
【参考文献】
・Recent Research on the Health Benefits of Blueberries and Their Anthocyanins
・https://bsd.neuroinf.jp/wiki/ロドプシン