普段家庭で使っているのは上白糖なんですが、
意識の高い方はきび糖であるとかてんさい糖などを選ぶかもしれません。
煮物には三温糖を使ったり、カステラにはザラメ糖が欠かせませんね。
ジャムや、お菓子ではしばしばグラニュー糖や粉糖を使用するレシピが見られます。
この、お砂糖の主な甘味成分は「ショ糖」であり、「果糖」と「ブドウ糖」が一個ずつ結合した構造となっています。
「果糖」と「ブドウ糖」は、強い甘みを持ち、単独でも、またハチミツや果実のなかにも存在しています。
ですが、お店に行っても、「果糖」とか「ブドウ糖」と言う名前ではなかなか売っていないですよね。強い甘みを持っているのに、なぜ?
「果糖」や「ブドウ糖」は、その構造の中に変化しやすい部分を持っていて、状況によって変化してしまうという特徴があります。
その一つが温度変化。
果糖は5℃前後で最も甘みを感じ、60℃になると8割程度にしか感じられないそうです。果糖をたくさん含むフルーツは冷やすとより甘みを感じられるのも、アイスクリームが甘く感じられるのも果糖のなせる業というところでしょうか。
逆に、果糖よりもブドウ糖を多く含むフルーツは冷やさない方が甘みを感じるんですね。
どちらの糖もα型、β型という二つの型をもち、特に果糖は温度条件に左右されやすいので、甘みの感じ方が変わってくるというわけです。
ひと口に「お砂糖」と言っても、扱い方も食べ方も感じ方も変わってくるなんて 、本当に奥が深くて難しくて面白い素材ですね。