JBファームのお菓子の出発点はブランデーケーキです。
「食べたぁ、という実感が湧くような、美味しいブランデーケーキを作って欲しい」
そんなリクエストにお応えして考えたものです。
当然のことながら、ブランデーケーキはオトナだけのお楽しみになります。
ですが、「子供にも食べさせてあげたい」そういうお声があるのも事実で、
それなら、かぐわしい香りがして、しっかり素材も味わえる、極上のケーキを作ろう!
そうして出来上がったのがリンゴのパウンドケーキでした。
自分で言うのもお恥ずかしいのですが、…美味しい。
美味しいんだけど、「食べてみれば分かる美味しさ」だけでなく、
見るだけでもワクワクしちゃう美しいケーキにしたい!
そう思ったのがリンゴのウィークエンドの始まりでした。
大切な人と週末に食べるケーキ、そんなコンセプトで
ウィークエンドと名付けられたパウンドケーキ。
特別感やワクワク感を上にかけたお砂糖の衣で表現しています。
ですが…このお砂糖の衣は気温が上がってくると消えてしまいます。
その筋の人たちは「お砂糖が泣く」と表現するそうですが、
どうしたらお砂糖を泣かさずにいられるか、
それがバルサミコ酢にとってしばらくの間懸案事項でありました。
つどいの郷の社員さんには
「通年で出せないの?」と言われていましたから
勉強する必要に迫られていたわけでした。
いくつものレシピを試しては、お砂糖が行方不明になる、そんな繰り返し。
ところが、最近入手した本にその解決のヒントが書かれていました。
お砂糖を溶かしたシロップを煮詰めて117度まで温度を上げる、というもの。
…?117度って、覚えがあるぞ?
そうそう、マカロン生地を作る際に、
イタリアンメレンゲに入れる砂糖液の温度が117度でした。
なるほどなるほど…
このお砂糖の衣なら、行方不明にはなりにくいでしょう。
お菓子を作るのがまたひとつ楽しくなりました。
それにしても、お砂糖…奥が深いです。